緊張の極限に達するとあくびができる事がありませんか?
私は試験の直前などに出ます。
そんなあくびが出る原因てご存じですか?
こんにちは。
製薬企業医師のヒロスケです。
今回は「緊張する時にでるあくび」についての記事です。
そもそもあくびって何?
緊張するとあくびが出る原因は?
という質問に答えるために、まずはあくびとは何かを知る必要があります。
あくびとは、口を大きく開けて空気を吸い込み、その後に強く吐き出す動作のことです。
あくびは人間だけでなく、多くの動物にも見られる現象で、脳の働きに関係しています。
あくびのメカニズムはまだ完全に解明されていませんが、いくつかの説があります。
一つは、脳の酸素不足を補うためにあくびをするという説です。
脳は常に酸素を必要とする器官で、酸素が不足すると活動が低下します。
眠気や疲労、ストレスなどで呼吸が浅くなると、脳に十分な酸素が届かなくなります。
そこで、あくびをすることで一気に空気を吸い込み、脳に酸素を送り込むのです。
もう一つは、脳の温度調節をするためにあくびをするという説です。
脳は他の部位よりも熱を発しやすい器官で、温度が高すぎると働きが悪くなります。
特に緊張や興奮などで脳が活発に働くときは、脳の温度が上昇しやすくなります。
そこで、あくびをすることで口から熱い空気を吐き出し、温度の低い空気を吸い込むことで、脳の温度を下げるのです。
このように、あくびは脳の働きを最適化するために起こる生理現象だと考えられます。では、なぜ緊張するとあくびが出るのでしょうか。
緊張するとあくびが出るワケは?
緊張するということは、心理的なストレスやプレッシャーを感じている状態です。
このとき、自律神経系が交感神経優位になります。
交感神経は「戦うか逃げるか」という状況に対応するために働く神経で、
心拍数や血圧、筋肉の緊張などを高めます。
これは生存本能から来る反応ですが、同時に脳にも負担をかけます。
緊張するときにあくびが出るのは、この負担を和らげようとする脳の防衛反応だと言われています。
あくびをすることで酸素や温度の調節を行い、脳の活性化やリラックス効果を得るのです。
また、あくびは他者とのコミュニケーションや感情表現にも関係しています。
あくびは感染性があり、他人のあくびを見るだけで自分もあくびをしたくなります。
これは鏡ニューロンと呼ばれる神経細胞の働きによるもので、
他者の行動や感情を自分のことのように感じ取ることができます。
あくびをすることで、自分の状態を周囲に伝えたり、周囲の状態に同調したりすることができます。
緊張するときにあくびが出るのは、自分の緊張を周囲に知らせたり、
周囲の雰囲気に合わせたりするためのサインだとも考えられます。
あくびは不快なものではなく、脳や心理の働きに深く関係しているものです。
緊張するときにあくびが出るのは、自分を守ろうとする脳の優しさだと思って、
恥ずかしがらずに受け入れましょう。
緊張をうまくコントロールするには?
あくびは緊張をコントロールするのに有用であることはご理解いただけましたか?
無理にコントロールする必要はありません。
それでも、あがり症の人にとって緊張は大敵になりますよね。
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