SSRIでセロトニンを増やすことがあがり症に効くのはナゼ?

あがり症


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あがり症(社会不安障害)に適応を取得している薬剤は

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)と抗不安薬です。

抗不安薬は即効性に優れた薬剤ではありますが

長期の服用によって依存性が出現するリスクがあります。

従って、第一選択はSSRIが推奨されています。

SSRIは抗不安薬と比較すると即効性に劣るため

抗不安薬はSSRIが効き始めるまでの橋渡し的な存在になっています。

SSRIは簡単にいうとセロトニンの量を増やすのが目的に開発された薬剤です。

どうやってセロトニンの量を増やすのか?

またセロトニンの量が増えるとなぜあがり症に効果があるのか?

合わせてSSRIの服用における注意点も記載します。

 

SSRIがセロトニンを増やす機序

セロトニンは神経と神経の間(シナプス間隙)で情報を伝達する役割を担っています。

普段セロトニンは神経の末端にあるシナプス小胞というところに待機しています。

一旦シナプス間で情報伝達が必要となるとシナプス小胞からセロトニンが分泌されて相手側のシナプスに情報を伝達します。

情報伝達をし終えたセロトニンはまたシナプス小胞に戻って出番を待つことになります。

運送会社の運転手さんが一仕事を終えたようなイメージです。

SSRIは仕事を終えたセロトニンがシナプス小胞に戻ってくる(再取り込み)の邪魔をします。

邪魔をされたセロトニンは結果シナプス間隙に蓄積されることになります。

運転手さんは大きなトラックを運転していて、

一仕事を終えても次の仕事に移っている、もしくは待機しているイメージですね。

セロトニンの役割って?

セロトニンが神経間の情報伝達に役立っていることはご理解いただけたでしょうか?

では、どういった情報を伝達しているのでしょうか?

一言でいうと、「抗ストレス作用」ということになります。

セロトニンは、精神の安定や安心感、平常心を保つためにあります。

セロトニンが不足すると、ストレスを感じやすく、イライラし、仕事への意欲を失います。

セロトニンとあがり症

極度の緊張症を有している方の多くが脳内のセロトニンが不足していることが研究結果より知られています。

脳内のセロトニンを増やすことがあがり症に効くのでは?と期待され開発された根拠がここにあります。

社会不安障害で適応を取得しているパロキセチン(パキシル)の試験を確認しましょう。

社会不安障害の適応症を取得したメインとなる試験はプラセボを対象とした二重盲検比較試験です。プラセボ(偽薬)群と比較して、社会不安障害の診断スコアに利用されるLSASスコアを6~7点改善しているのを確認し、適応を取得しています。

LSASスコア:社交不安障害の臨床症状や薬物療法、精神療法の治療反応性を評価する尺度として広く使用されている。

スコアは0~144点で30点:社会不安障害境界域、50~70点:中等度、80~95点:社交面や仕事で支障をきたしている、95点~:働けない・学校に行けないなどの重症

参考:あすか製薬株式会社ホームページ

SSRI内服の注意点

どんな薬剤も大なり小なりの副作用はあり得ます。

副作用のない薬はありません。

ただSSRIの副作用の頻度は非常に限られていますので、過度な心配は不要です。

頻度の多いものとしては、眠気、めまい、悪心、頭痛などが挙げられます。

注意点は内服を自己判断で突然止めないこと

SSRIは突然止めると離脱症状が現れます。

症状としては風邪様症状、吐き気、感覚障害、過剰覚醒などがあります。

特に過剰覚醒は強い焦燥感などが現れ、かなりつらいと聞きました。

あがり症に対してSSRIの内服をお勧めされた方は以上の注意点を留意して内服しましょう。

あなたが今感じている生きづらさが

改善して、生き生きと生活できるようになることを

心よりお祈りしております。

 

薬を使うのはやっぱり不安。

病院には行きたくない。

 

そんなあなたにはヒプノセラピーをお勧めしています。

ヒプノセラピーとは催眠療法のことです。

興味のある方は以下の参考記事をのぞいてみてください。

参考:無意識にある自己イメージを改善したい!催眠療法が効くワケ。

 

太田比呂介

あがり症
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コメント

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