緊張すると体も声をふるえてしまう。
この前のプレゼン、途中までは調子よかったんだけど質問されて、上手く答えることができなった。
そのあとは体も声も震えて、散々だったよ。
こんにちは。
製薬企業勤務の内科医ヒロスケです。
今回は、「緊張から来る声の震えの心理面の原因と対策」についてです。
緊張すると声が震えるのはナゼ?
心理学的に緊張とは、あなたが危険を感じている状態を指します。
人は危険を察知するとその場から逃げることを考えます。
しかし、あなたは今からプレゼンをしなくてはいけません。
逃げることは許されません。
逃げ出したい本能と逃げてはいけないと説得する理性。
その狭間であなたは動きが取れなくなります。
無意識と意識の鬩ぎあいで動きが取れなくなると、体がこわばります。
体がこわばると、浅く早い呼吸しかできません。
深呼吸をするには、体を柔らかくしていないとできませんよね?
早く浅く息を吸っているということは、当然吐く息も浅く早くなります。
そんな状態で大きな声が出るでしょうか?
大きな声とは、言い換えると大きく息を吐くということです。
しかし、そもそも吸っている息が少量なのに、大きく吐き出すことは困難です。
それでも、プレゼンのためにふり絞って息を吐こうとします。
結果、上手く声が出ず結果震えた声になってしまいます。
声が震えた時の対処方法は?
声が震え出すとさらなる焦りが生じます。
焦りが焦りを呼ぶ状況になってしまっては、一旦動作を止めるしかありません。
まずは自分が緊張していることを受け入れましょう。
可能であれば、聞いている人に自分が緊張していると告白しましょう。
「すいません、ちょっと緊張してます」
って告白すると案外温かく見守ってくれるものです。
そして、人の目を気にせずに腹式呼吸で深呼吸をしましょう。
声を出すためには腹式呼吸が大事です。
緊張して震える時間は長くても3分程度と言われています。
始めの3分、パワポの資料では3枚程度で震えは止まります。
もし緊張を告白していたら、この段階で
「だいぶほぐれてきました」
って再度告白しましょう。
きっと微笑みをもって笑ってもらえます。
笑ってもらえれば、その場が和みますのでプレゼンは楽になります。
緊張からの声の震えって予防できる?
まずは練習。
あなたはプレゼンの原稿を何回読んでいますか?
5回?10回?20回?
先日さるセミナーで「プレゼンの極意」なる講演を耳にする機会がありました。
その方はプレゼンの練習は200回以上しているとおっしゃっていました。
私は流石に200回もしたことはありません。
しかし、何百人もの聴衆の前で講演を行うような方もそんなにたくさんの練習をしているのだとビックリしました。
ただ中には練習では上手くできても、本番でどうしても緊張するという方もいます。
一般的にあがり症と呼ばれる方。
医学的に社会不安障害に該当する方ですね。
そういった方に練習が足りないと叱責しても、絶対に上手くいきません。
むしろトラウマだけが深くなり、重症化することも珍しくありません。
あがり症・社会不安障害の方へ
人前に出ると震えが止まらない、動悸がするなど社会不安障害でお悩みの方はまずは病院に行くことをお勧めします。
まずはその苦しい症状を取り除くための薬物療法を開始しましょう。
ただ薬物療法は根本的な改善ではありません。
薬物療法で症状を落ち着かせたうえで、社会不安障害の根本的な改善を目指しましょう。
例えば以下の動画の方を見てください。
この方は極度のあがり症だった男性です。
その男性がスピーチの全国大会に出場した時のものです。
この方が実践したのは、心理カウンセラー児島弘樹氏が提供している
です。
あがり症に特化したプログラムになっています。
今あなたがあがり症・社会不安障害にお悩みならぜひ手に取ってみてください。
あがり症だけでなく、もっと自分に自信を持って行動できるようになりたい
先ほどのあがり症改善プログラムも同様ですが、社会不安障害の治療のためには心理学的アプローチが重要だと言われています。
社会不安障害になる原因の一つに幼少期からの成長過程で刷り込まれた自己イメージが整っていないことがあります。
困難に出会った時に、挑戦しようとするのか、逃げ出そうとするのか。
社会不安障害の方は、意識では何とかしようと思っていても、無意識下では逃げ出そうとしています。
意識下と無意識下に矛盾が生じているからこそ、体に異変を感じるのです。
幼少期のネガティブな経験からのネガティブな自己イメージを改善させるための方法も以下の記事に記しています。
まずは、自己イメージをネガティブに捉えている自分を改善させることから始めましょう。
改善するために必要な知識から学べば改善への道が開かれます。
参考:思考パターンとは?脳神経学における神経回路から考えてみる。
あなたのあがり症がコントロールできるようになることを
心より応援していおります。
太田比呂介
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