緊張すると、喉の奥に何かが詰まっているようで息苦しい。
深呼吸しているようでも、上手く息が吸えていないような気がする。
過度な緊張を感じると息苦しさを感じる人は多いです。
決してあなた一人だけの症状ではありません。
こんにちは。
製薬企業勤務医ヒロスケです。
今回のお話は「緊張と息苦しさ」の話です。
緊張すると息苦しくなるのはなぜ?
緊張とは無意識が危険を感じている状況と同意です。
人は緊張すると速やかに逃避行動を取るための準備に入ります。
すると全身の筋肉に血液を送って酸素を供給する必要が生じます。
そのため心拍数が上昇します。
同時に呼吸により酸素を確保するため、呼吸数も増えます。
この一連の対応を無意識に体が行っているので、酸素が足りない→息苦しいと感じることになります。
緊張で息苦しいと感じた時にするべき事
緊張した時に息苦しさを感じる人の大半は息を大きく吸おうと試みます。
そりゃそうですよね。
息苦しいんですから、酸素をたくさん吸う必要があります。
ただ、ほとんどの人が息を吸うことに集中してしまっています。
つまり息を大きく吐くことを怠る傾向があります。
人が息苦しさを感じるメカニズムは、体内の酸素が減っていることからではありません。
体内に二酸化炭素がたまっているから息苦しさを感じます。
だから緊張して息苦しさを感じている時には大きく息を吐く動作が必要です。
二酸化炭素を吐かないと息苦しさは改善しないのです。
二酸化炭素を効率的にはきだす呼吸法
緊張から息苦しさを感じる人が症状を緩和させるコツは口をすぼめてお腹の力で吐く動作を1回で良いのでしましょう。
口をくぼめて、長く息を吐くことで肺内の二酸化炭素を大きく吐き出すことが可能です。
これから緊張するであろう状況に出向くときにはまず口をすぼめて息を吐いてみてください。
プロのスポーツ選手を見ていると集中する場面では、息を吐いているのが分かります。
口すぼめ呼吸の注意点
体内の二酸化炭素を吐き出すためには口すぼめ呼吸は非常に有効です。
ただ注意点があります。
繰り返し行うと、逆に二酸化炭素が足りなくなります。
二酸化炭素が足りなくなると過換気症候群の状態になりえます。
口すぼめ呼吸は緊張を感じた時に最初の1~2回行えば十分です。
口すぼめ呼吸ができないくらい追い込まれる人へ
いくら緊張をコントロールする術を学んでも実践できないのでは、効果は望めません。
過度の緊張を感じる人の中には何をするべきかを分かっていながら、頭が真っ白になってしまうと、相談される人もいます。
まずは緊張する状況に身を置く場合のルーティンを決めることをお勧めしています。
これからプレゼンに向かう時の行動パターンを決めましょう。
プロ野球でバッターが構えを取るまでに行うルーティンと同じです。
決まった行動を取る中で、成功体験を積み重ねるとだんだん心が落ち着いてきます。
行動パターンを決めることのメリットには、自分の良い状態をいつでも思い出せるようになることです。
これをビジネス心理学では、アンカリングと呼びます。
アンカリングは自分の良い状態に錨を下ろしておくという意味です。
ルーティンの行動を取りつつ、自分の良い状態を想像してください。
慣れるまでは緊張しない状態で練習してください。
何度も何度も練習して良い状態とルーティンを結び付けましょう。
この方法で上手くいかないという人も一定数います。
そのワケは、そもそも自分の良い状態を想像できないという方がいるからです。
自分の良い状態が想像できない人は、無意識下の自己イメージがネガティブなんです。
まずは無意識下の自己イメージを改善させることに集中しましょう。
無意識下の自己イメージを改善させるには、自己暗示法から始めるのをお勧めします。
とっても簡単だが、歴史がその効果を証明しています。
自己暗示法の大家「エミール・クーエ」が提唱した自己暗示法をお試しください。
参照:エミール・クーエの法則で、きっといいことがある!の根拠は?
あなたが今感じている生きづらさが
改善して、生き生きと生活できるようになることを
心よりお祈りしております。
太田比呂介
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