パンセダンはパニック障害に効くのか?その根拠は?他の薬は?

パニック障害


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以前、パンセダンとあがり症について記事にしました。

その後パニック障害については?

という問い合わせをいただいたのでお答えいたします。

 

パニック障害の病因とその発症メカニズムを考えると、残念ながらパンセダンの効果は期待できないと言えます。

その理由とその他の薬物治療についてお話します。

 

こんにちは。

製薬企業医師のヒロスケです。

今回は「パニック障害の薬物治療」についてです。

パンセダンがパニック障害に期待できない理由

パンセダンが薬として期待できる根拠に、ハーブがあります。

パンセダンにはイライラ感や緊張感を抑える効果が期待できるハーブが含まれています。

あがり症は何かしらのストレス下において、極度の緊張をもって心身に異常をきたす疾患です。

パニック障害の病因の本質は、あがり症のようなイライラ感や緊張感ではありません。

パニック障害の病因は、根拠のない強い不安感です。

イライラ感や緊張感には根拠があります。

人の目線などのストレスを感じる特定の状況下であがり症は生じます。

ある一定の条件を満たす状況に身を置いたとしても、落ち着いて望むことができれば緊張感はほぐれますよね。

緊張がほぐれていればあがり症も予防できるのでは?

そういった目的で緊張感をほぐすためにハーブを薬剤として利用しているのです。

従って極度のあがり症や社会不安障害に期待できるとうたっています(その効果には不安がありますが・・・)。

ただ効果は一瞬。

例えばハーブティーを飲んでいる時は、落ちつきますが、その効果は持続しませんよね?

パニック障害の薬物療法について

パニック障害の治療にはSSRIやSSNIと呼ばれる薬剤を処方します。

薬効については、以下の記事を参考にしてください。

参考:パニック障害になりやすい人の特徴は?家でできる治療方法は?

薬物治療によって、脳内に伝達物質のバランスを取ることができると言われています。

パニック障害に対する精神療法は?

処方する薬剤は抗うつ剤に準じた薬剤です。

大半の場合は精神科での処方となっています。

精神科ですので、薬物治療と同時に精神療法も並行することになります。

精神療法は主に二つ

  • 暴露療法
  • 認知行動療法

これら二つについてご紹介いたします。

暴露療法

パニック障害の一つに広場恐怖があります。

例えば地下鉄でパニック障害を生じた人を例に挙げます。

一度地下鉄でパニック障害になった人は、地下鉄に乗ることに強い恐怖を感じています。

地下鉄の何が原因になっているのかは分かりません。

従って恐怖の根拠は不明なままです。

まず患者に地下鉄までの道のりで感じるストレスの段階を評価してもらいます。

そしてリラックスした状態からストレスの低い順にイメージをしてもらいます。

イメージ上で徐々にストレスを感じる状況に近づき、動悸等の症状が生じたら、一段階だけストレスの強度を下げます。

以上のことを繰り返し、最終的に地下鉄に乗るところまでイメージ出来ればイメージ訓練は終了です。

その後トレーナー同行の元で実際に地下鉄に乗るための訓練を行います。

あくまでもイメージの順に行います。

実際に地下鉄に乗り込めたら、治療終了となります。

ただ暴露療法は、トラウマを深くするだけのリスクがあります。

従って1回でも挑戦して上手くできなかった方は無理はしないほうが良いでしょう。

治療期間は短くとも半年、長ければ1年以上かかります。

認知行動療法

認知行動療法には専門知識を有したカウンセラーが必要です。

パニック障害の方は、自身が置かれた状況を悪いほう悪い方に考える傾向があります。

例えば、何かのきっかけで不安を感じ、動悸が起きたとします。

健康な人なら深呼吸の一つもすれば治まることを理解しています。

しかしパニック障害の方は、深層心理でこの動悸から心臓発作に繋がるのでは?と不安に陥ります。

すると動悸はさらに悪化します。

悪化した動悸でさらに命の危険を感じます。

この悪循環を理解して、心臓発作に繋がるわけがないと現実的な思考回路に落ち着かせることが目的です。

ただ認知行動療法にも恐怖心が付きまとうため、トラウマを増悪させる可能性もあります。

精神療法が上手くいかない、実施できない方へ

上述しましたように暴露療法も認知行動療法もトラウマの増悪を産むリスクがあります。

従って一度でも実践して上手くいかなかった人は続けると逆効果になることがあります。

 

近年欧米の臨床心理士が提唱している治療方法があります。

ベルリンの臨床心理士クラウス・ベルンハルト氏が面白い研究発表をしています。

パニック障害の原因は「根拠のない不安感」だと記載しました。

根拠のない不安感を消失させるためには、脳の思考回路(シナプス)を不安から離れるように再設定すればいい、という報告です。

この報告は最新の脳神経科学から考えると非常に理にかなっています。

 

パニック障害に悩んでいるあなたに知ってほしい内容を以下の記事にまとめています。

きっと参考になると思います。

参考:思考パターンとは?脳神経学における神経回路から考えてみる。

あなたの根拠のない不安は一掃できます。

 

太田比呂介

パニック障害
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